誰にも迷惑をかけない単身・独身の相続術|おひとり様が今からできること5選

皆さんこんにちは。よりねこ編集部です。

前回はおひとり様についての老後不安について解説をしました。

本日は「おひとり様の終活」を進める上で絶対に知ってもらいたい相続対策」について解説をしていきます。

本記事がおすすめな方
  • 単身・独身って相続する相手もいないし必要ないんじゃないの?と思っている方
  • 相続相手はいないけど、自分の資産を誰かの役に立ててほしいと思っている方
  • 単身・独身でも相続について何かすべきことがあるのか知りたい

おひとり様こそ“相続対策”を終活で考えるべき理由

単身・独身世帯の中には「自分には相続する人がいないから関係ない」そう考えているおひとり様は少なくありません。

しかし、実際にはおひとり様の方が相続の問題に直面するし、向き合わなければいけないことの方が多いです。

家族や親戚がいないからこそ、「誰に託すか」「どのように管理してもらうか」を事前に整理しておくことが、おひとり様終活の中でとても重要なテーマになります。

基本的にはおひとり様、複数世帯にかかわらず相続を放置したまま亡くなってしまうと、残された財産が一度凍結されます。

特におひとり様の場合、万が一のときに代わりに動いてくれる人がいないと、預貯金・不動産・契約・デジタル資産などがすべて宙に浮いてしまうことが既婚・配偶者ありの方と比べて多いです。

ここからは、おひとり様が終活の中で“相続対策”を始めるべき理由を、3つの観点から解説していきます。

相続人がいないからこそ「誰にどう託すか」が重要

おひとり様の相続で多くの方が疑問視されるのは、「相続人がいない、または限られている」という点です。

まず前提として基本的には民法上、法定相続人(法律で定められた財産を受け取る人)は、配偶者・子ども・親・兄弟姉妹などが対象になります。

しかし、これらの関係者がいない場合、財産は最終的に国庫(国のもの)に帰属する仕組みです。

つまり、自分の意思を残さないまま亡くなると、長年築いてきた財産や想いが、誰にも伝わらずに消えてしまう可能性があるのです。

一方で、「生前にお世話になった友人に託したい」「地域や団体に寄付したい」と考える方も増えています。

こうした希望を叶えるには、遺言書(できれば公正証書遺言)を作成しておくことが不可欠です。

法的に有効な形で意思を残すことで、トラブルを防ぎつつ、想いを確実に実現できます。

相続人がいないからこそ、「どう託すか」を明確にしておくことが、おひとり様の終活において最も重要な“未来の設計”といえるでしょう。

相続放置で起こるトラブルはおひとりのほうがむしろ深刻

相続のトラブルというと、家族や兄弟間での“争い”をイメージする方が多いかもしれません。

しかし、おひとり様のケースでは「争い」よりも「放置」による問題に発展することがほとんどです。

たとえば、預貯金がそのまま残っても、死亡届が出された段階で口座は凍結され、何も準備をしていなければ誰も引き出すことができなくなります。

公共料金の引き落とし、家賃の支払いなども停止し、最悪の場合、住まいの明け渡しが遅れて、行政・自治体に迷惑がかかることもあります。

また、不動産を所有している場合、相続人がいないと管理者が不明になり、空き家や放置地として自治体の管理対象になるケースもあります。

近年では、相続放棄や不明相続人の増加により、登記できない“所有者不明土地”が全国で九州の面積を超えるといわれるほどの社会問題になっています。

こうしたトラブルは、遺言書や死後事務委任契約を用意しておけば、ほとんど防ぐことが可能です。

おひとり様の場合こそ、「誰が」「いつ」「何を引き継ぐのか」を明確にしておくことが、周囲に迷惑をかけない最大の“思いやり”となります。

40代・50代から始めることで心の整理にもつながる

相続や終活というと「老後に入ってから考えるもの」と思われがちですが、実際には40代・50代から準備を始める人が増えています。

背景には、「親の介護や相続を経験して、自分のことも考えるようになった」という声が多く見られます。

早い段階で取り組むメリットは、「判断力があるうちに、冷静に選択できる」という点です。

やはり多くの方にとって高齢になって判断力が落ちてからの準備は大きな負担になります。

一方、40代・50代であれば、仕事・資産・生活スタイルを客観的に見直せるため、「どんな人生の締めくくり方をしたいか」を前向きに考えることができます。

また、相続を整理することは、自分自身の“心の整理”にもつながります。財産だけでなく、人間関係や価値観、これからの暮らしを見つめ直すことで、不安よりも「これからを安心して生きるための準備」という意識に変わっていくのです。

おひとり様にとっての相続は、他人のためだけではなく、「自分自身の人生をどう整えるか」という自己対話の時間でもあります。

終活を通して心を整えることが、結果的に“誰にも迷惑をかけない生き方”へとつながっていきます。

おひとり様が直面しやすい相続の課題

相続という言葉を聞くと、「家族が財産を分ける手続き」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。

しかし、おひとり様の場合はその仕組みが大きく異なります。家族や配偶者、子どもなどの相続人がいないと、財産の引き継ぎ先が法律上定まらないことがあるのです。

誰も受け取る人がいなければ、預貯金や不動産、保険金などがそのまま凍結され、最終的には国に引き継がれる場合もあります。

これは「相続を放置していたから」といって済む話ではなく、残された財産が社会的に“行き場を失う”ことを意味します。

さらに、死後の手続き(遺品整理・公共料金の停止・住まいの処理など)を代わりに行う人がいなければ、葬儀から遺産管理までがすべて止まってしまうというリスクもあります。

ここでは、おひとり様が特に注意したい3つの相続課題を取り上げ、「なぜ早めの終活が必要なのか」を具体的に解説していきます。

遺言書がないと遺産が国庫に没収される!?

「遺言書を作るのはまだ早い」と感じる単身・独身の方も多いかもしれません。
しかし、相続人がいないおひとり様にとって、遺言書の有無は“財産の行き先”を決定づける重大な分かれ道になります。

民法では法定相続人がいない場合、遺産は最終的に国庫に帰属(国の財産になる)と定められています。

つまり、預金・不動産・金融資産などがあっても、誰にも引き継がれず、国の財源として回収されてしまうということです。

実際、法務省の統計によると、近年では「相続人不存在」により国庫に帰属した財産は年間約600億円以上に上るとされています。

これは、遺言書があれば避けられたケースも多いといわれています。

たとえば、「長年付き合いのある友人に少しでも残したい」「お世話になった団体に寄付したい」と思っても、それを法的に有効な形で残すには、公正証書遺言(公証役場で作成する正式な遺言書)が必要です。

おひとり様にとって遺言書は“万一の備え”ではなく、「自分の意思を託すための唯一の手段」です。時間のある今だからこそ、自分の想いを整理し、形にしておくことが安心へつながります。

遠縁・友人に財産を残したい場合の注意点

おひとり様の中には、「血縁ではなく、信頼できる友人や知人に財産を残したい」と考える方も多いでしょう。

しかし、ここには法的な注意点がいくつか存在します。

まず、法律上の「法定相続人」以外の人に財産を残す場合は、必ず遺言書で意思を明確に示す必要があります。口約束やメモだけでは、法的効力が認められません。

また、遠縁や友人への遺贈(財産を譲ること)は、税制面にも注意が必要です。

相続税には「基礎控除(非課税枠)」がありますが、法定相続人でない場合は控除額が少なく、税率が20〜55%になるケースもあります。
そのため、金額や内容によっては、受け取る側の負担が大きくなることもあります。

こうした場合は、生前贈与や寄付など、別の形で渡す選択肢も検討できます。生前に少しずつ贈与することで、税負担を抑えつつ、確実に意志を伝えることができます。

財産の行き先を「血縁関係」ではなく「信頼関係」で決める時代。おひとり様こそ、希望を正しく実現するための仕組みづくりが欠かせません。

死後の手続きが滞る“相続人不在”リスク

おひとり様にとって最も見落とされがちなのが、「死後の手続き」を誰が行うかという問題です。

亡くなった後の生活インフラ(電気・ガス・水道など)の解約、家財の整理、役所への届出、保険金請求、銀行口座の解約などこれらはすべて誰かが代わりに行わなければなりません。

しかし、相続人がいない場合や疎遠な親戚しかいない場合、手続きがストップしてしまうことがあります。

特に賃貸物件に住んでいる場合は、退去や家財処分が進まず、オーナーや管理会社とのトラブルに発展するケースも報告されています。

こうした事態を防ぐために注目されているのが、「死後事務委任契約」です。

これは、自分が亡くなった後の事務手続きを信頼できる第三者(行政書士や友人など)に委ねる契約で、
生前に契約を結ぶことで、葬儀・供養・遺品整理などをスムーズに進めることができます。

終活でこの契約を整えておけば、相続人不在の状態でも安心です。

誰にも迷惑をかけない終活を行う相続対策5選

「自分が亡くなった後に周囲へ迷惑をかけたくない」そう考えるおひとり様にとって、終活の中でも“相続対策”は避けて通れないテーマです。

しかし、相続と聞くと「専門的で難しそう」と感じる方も多いかもしれません。

そこでここでは、法律や制度をすべて把握しなくても、今日から少しずつ始められる5つの方法を紹介します。

これらの対策は、どれも「お金の整理」や「意思の可視化」を通して、自分の想いをきちんと残すためのシンプルなステップです。

①財産目録を作成して資産を「見える化」

まず始めたいのは資産の「見える化」です。

お金の不安を減らすための基本は、「何をどれだけ持っているか」を整理すること。このとき役立つのが、「財産目録(ざいさんもくろく)」です。

財産目録とは、預貯金・不動産・保険・株式・年金・借入など、自分の資産や負債の一覧をまとめたものです。

もし自分に何かあったとき、このリストがあるだけで、死後事務を行う人が迷わずに手続きを進められます。

また、財産目録を作る過程で「不要な契約」「使っていない口座」「重複した保険」なども見つけやすくなります。
結果的に家計がスリムになり、日々の安心感も増すというメリットも。

紙のノートでも構いませんし、エクセルや家計簿アプリを使ってもOKです。定期的に見直すことで、終活と資産管理を同時に進めることができます。

財産を“見える化”しておくことは、誰にも迷惑をかけないための最も実践的な相続対策。「万一のときも混乱しない仕組み」をつくることが、未来の自分を守ることにつながります。

②もしもの時の“預貯金・不動産”整理を進める

資産の見える化をした後は「整理」に移りましょう。

おひとり様が注意したいのが、預貯金や不動産など「実際の資産」をどう整理するかという点です。

通帳やキャッシュカード、権利書などがバラバラに保管されていると、いざというとき誰も場所が分からず、手続きが滞ってしまいます。

預貯金はメイン口座を一つにまとめることを意識すると良いでしょう。また、不動産を所有している場合は、登記名義や住所変更の確認をしておくことも大切です。

固定資産税や管理費の支払い状況も記録に残しておくと、後の処理がスムーズになります。

不動産を手放す選択肢もあります。

例えば、老朽化した持ち家を早めに売却し、将来の生活資金や介護費用に充てるという考え方も合理的です。

「財産を残すための相続」ではなく「生活を安心して続けるための整理」と考えるのが、おひとり様に合った現実的な終活のかたちです。

預貯金や不動産の整理は、“人に迷惑をかけない”という想いを形にする行動のひとつ。

早めの準備が、将来の心の余裕を生みます。

③公正証書遺言で意思を確実に残す

整理をして確実に残したい遺産や使い道が決まっているものがあれば「公正証書遺言」の作成をしてみましょう。

遺言書には「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」「公正証書遺言」の3種類がありますが、おひとり様に最もおすすめなのが、この公正証書遺言です。

これは、公証役場で公証人(法律の専門家)と証人2名の立会いのもとで作成されるもので、内容の有効性が公的に保証されます。

また、原本が公証役場に保管されるため、紛失や改ざんのリスクがほとんどありません。

一方、自筆証書遺言の場合は、自宅保管中に発見されなかったり、記載不備によって無効になるリスクもあります。

「せっかく書いたのに効力がなかった」というケースも少なくありません。

公正証書遺言を作っておけば、自分の意思を確実に残せるうえに、死後の相続手続きもスムーズになります。

「誰に、どのように財産を渡したいか」「葬儀や供養をどうしたいか」を明確にしておくことで、身近な人や専門家が迷わず動ける──それこそが、誰にも迷惑をかけない終活の第一歩です。

④信頼できる“死後事務委任契約”を結んでおく

おひとり様にとって特に重要なのが「死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく)」です。

これは、自分が亡くなった後に必要な事務手続き(葬儀・火葬・家財整理・役所への届出など)を、信頼できる第三者に依頼しておく契約のことです。

この契約を結んでおくことで、相続人がいない場合でも、銀行口座の解約や公共料金の停止、葬儀の手配などを円滑に進めてもらうことができます。

資産を見える化して、資産の状況を集約したら次は具体的な手続きとして死後事務委任契約を検討してみましょう。

特に賃貸物件に住むおひとり様にとっては、「退去」「原状回復」「家財処分」などを放置すると、管理会社や大家とのトラブルにつながることがあります。

死後事務委任契約があれば、そうした問題を防ぎ、最期まで自分らしい形で生活を締めくくることができます。

契約先は行政書士や弁護士などの専門家に依頼するのが一般的ですが、信頼できる友人や支援団体を選ぶケースもあります。大切なのは「自分の意思を理解し、責任を持って実行してくれる人」を選ぶこと。

これもまた、おひとり様が安心して生きるための重要な「相続準備」の一つです。

⑤デジタル資産やポイントも相続対象として忘れず管理

現代の終活で見落とされがちなのが、「デジタル資産」の存在です。ネット銀行や電子マネー、株式口座、サブスク契約、
さらにはスマホ内の写真データやSNSアカウントなどは立派な“財産”であり、相続対象に含まれます。

特におひとり様の場合、デジタル資産の管理を他人に任せづらいため、「ログイン情報が分からない」「契約が止まらない」など、死後にトラブルが起きやすい傾向があります。

そこで重要なのが、IDやパスワードの一覧表を作り、信頼できる人、または死後事務委任契約の受任者に引き継げる仕組みを整えておくことです。

クラウド管理ツールやエンディングノートのデジタル版を利用するのも有効です。

また、飛行機のマイルや電子マネーなどを相続したい場合は「相続対象」として扱われますが、電子マネーは払い戻しができるかを確認しておく必要があります。

現金以外の見えない電子マネーなどは使い切れないまま失効するケースも多いので、残高とアカウント情報を一覧化しておくと安心です。

デジタル資産をきちんと整理しておくことは、これからの時代に欠かせない“新しい相続のかたち”。

おひとり様の終活においても、「見えない財産を可視化する」ことが、誰にも迷惑をかけないための最後の仕上げになります。

おひとり様におすすめの生前整理と相続の備え方

「終活」や「相続」と聞くと、大きな財産や専門的な手続きを想像しがちですが、本来の目的はもっと身近なところにあります。

おひとり様の場合、誰かに任せるのではなく「自分の意思で決めておくこと」が特に大切です。

大きなことから始めようとすると気が重くなってしまいますが、小さな整理や記録から少しずつ取り組むことで、自然と全体像が見えてきます。

ここでは、心の負担を減らしながら実践できる「スモール終活」や、葬儀・供養の希望を自分の言葉で残す方法、そして“お金以外の相続”の新しい形について紹介します。

どれも「誰にも迷惑をかけない」だけでなく、「自分の人生をより納得して締めくくる」ための備えです。

小さな持ち物から整理するスモール終活

生前整理というと、「家全体の片付け」や「遺品整理のような大仕事」を思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし実際は、もっと小さな一歩から始めても構いません。

例えば、財布の中身・引き出し・スマホの写真フォルダなど「日常の小さなエリア」を整えることからでも立派な生前整理です。

特におひとり様の場合、持ち物の整理はそのまま“自分の暮らしを見直す作業”になります。

不要なものを手放し、必要なものを残すことで、「何を大切にして生きたいか」が自然と見えてくるからです。

モノを整理することは、相続トラブルの予防にもつながります。

遺品が多いほど、死後の処分や手続きが複雑になるため、生前に減らしておくことで、後に手を煩わせることが少なくなります。

近年は“スモール終活”として、週末だけ・引き出しひとつだけなど、無理のないペースで少しずつ取り組む人が増えています。
完璧を目指す必要はありません。

「今、できる範囲で整理しておく」──それだけで立派な相続準備の第一歩になります。

葬儀や供養の希望も自分の言葉で残す

相続や終活の中で意外と見落とされがちなのが、「葬儀」と「供養」に関する意思表示です。

おひとり様の場合、家族に任せることが難しいため、自分がどう見送られたいかを“自分の言葉”で残しておくことが重要です。

たとえば、「葬儀は樹木葬にしたい」「最低限の供養はしてほしい」「お墓はいらない」など、その人の人生観や価値観が反映される部分です。

これを口頭で伝えていても、時間が経てば忘れられたり、伝言が誤って解釈されることもあります。

そのため、エンディングノートや死後事務委任契約の中に具体的に記しておくことが大切です。

近年は「海洋散骨」「樹木葬」「永代供養」などの選択肢も多く、費用や管理の負担を減らしながら自分らしい供養を選ぶ人も増えています。

こうした準備をしておくと、万が一のときも手続きがスムーズに進み、遺された人が「どうすればいいのか」と悩むこともありません。

葬儀や供養は、“亡くなった後のこと”ではなく、「自分の生き方をどう締めくくるか」を生前に考える終活の一部なのです。

生前贈与や寄付で想いを相続する選択肢もある

相続というと財産を分ける手続きという印象がありますが、実は「想いをどう引き継ぐか」という側面もとても大切です。

おひとり様の中には、「遺産を残す家族はいないけれど、誰かのために使ってもらいたい」と考える方も少なくありません。

そのような場合に有効なのが、生前贈与寄付です。

生前贈与とは、生きているうちに財産を分け与えることで、税負担を抑えながら確実に意思を反映できる方法です。

特定の友人や支援団体に金銭を贈るほか、信託制度を活用して段階的に資金を渡すことも可能です。

一方、寄付は「社会への恩返し」としての相続の形です。教育・福祉・動物保護・医療など、自分が共感する分野に寄付を行うことで、“財産が未来の誰かを助ける”という循環を生み出せます。

近年では、「遺贈寄付」と呼ばれる形も広がっています。これは、遺言書に「亡くなった後、特定の団体に寄付する」と記載しておく方法です。

寄付の使い道まで指定できるため、自分の想いを社会に残すことができます。

おひとり様にとっての相続は、単なる財産の行き先ではなく、「生きた証をどう残すか」という人生の最終章です。

お金やモノに限らず、自分の想いを形にすることこそが、本当の意味での“終活×相続”といえるでしょう。

終活で“相続不安ゼロ”を叶えるために

「自分に万が一のことがあったら、どうなるのだろう」おひとり様の多くが抱えるその不安は、決して他人事ではありません。

相続人がいない、頼れる家族が少ないという状況では、死後の手続きや財産管理、葬儀・供養などの段取りがすべて止まってしまう可能性があります。

しかし、終活を通して相続を“自分で整える”ことができれば、その不安は限りなくゼロに近づけることができます。

ここで大切なのは、専門家任せにするのではなく、「自分の意思を軸にして、どんな最期を迎えたいか」を整理すること。

おひとり様の終活は、単なる手続きの準備ではなく、自分の人生を振り返り、これからをどう生きるかを考える時間でもあります。

最後の章では、「誰にも迷惑をかけない相続」の実現に向けた考え方を整理していきましょう。

専門家任せの相続ではなく「自分の意思」を明確に

相続というと、「弁護士や行政書士に任せておけば大丈夫」と思われがちです。もちろん専門家のサポートは欠かせませんが一番大切なのは“自分の意思”をしっかり持つことです。

専門家はあなたの意思を「法的に正しく形にする」サポートをしてくれる存在です。しかし、どんなに優秀な専門家でも、あなたが何を望んでいるかを伝えなければ、最適な提案をすることはできません。

例えば、「財産をどう分けたいか」「葬儀はどんな形で行いたいか」「デジタル資産はどう扱ってほしいか」。

こうした希望は誰かに代わって決めてもらうことではなく、あなた自身の想いや価値観に基づく“生き方の選択”です。

公正証書遺言や死後事務委任契約などの制度を使うときも、まずは自分の考えを整理してから相談に臨むと、より納得のいくかたちで手続きを進めることができます。

おひとり様の終活で相続を考える際は、「誰かに任せる」ではなく「自分が決める」その意識が、不安を減らす最も確実な対策になります。

相続手続きよりも大切なのは“託す相手”を決めること

相続をスムーズに進めるうえで、意外と見落とされがちなのが“人”の問題です。どんなに完璧な書類を用意しても、それを実際に執行してくれる人がいなければ、相続も死後の手続きも前に進みません。

おひとり様にとっての相続は、「財産の手続き」以上に、“自分の想いを託せる相手を選ぶこと”が核心です。それが家族であっても、信頼できる友人であっても、専門家であっても構いません。

大切なのは、あなたの意思を理解し、誠実に実行してくれる人を見つけておくことです。

例えば、公正証書遺言を作成する際に「遺言執行者(遺言の内容を実行する人)」を指定しておくと、あなたの希望が確実に実現されます。

また、死後事務委任契約を結ぶ場合は、葬儀や遺品整理などを担ってくれる“生涯パートナー”として、信頼関係を築ける相手を選ぶことが重要です。

近年では、行政書士やNPO法人などが「おひとり様サポート」や「終活代理契約」などの形で、こうした役割を担うケースも増えています。

相続を託すということは、財産を任せるだけではなく、「自分の人生観を理解してくれる人に最期を託す」という選択でもあります。

誰に託すかを考える時間こそ、終活の中でもっとも大切な工程なのです。

おひとり様の相続は、人生をデザインする行動

どうしても相続や終活という言葉は、どこか「終わり」のイメージがつきまといます。

しかし実際には、それは“自分の人生をデザインするための時間”です。

おひとり様にとっての相続準備は、「死後のこと」だけではなく、「これからをどう生きるか」を見つめ直すきっかけでもあります。

お金の整理や契約書の作成といった実務だけでなく、「どんな生き方をしたいか」「何を誰に残したいか」を考えることで、
未来への不安が徐々に希望へと変わっていきます。

終活を通じて相続を整えることは、自分の人生の“最後の企画”ともいえるでしょう。

「おひとり様だからこそ、準備しておく」ことは、不安を減らす行動であると同時に、“自分を大切にする生き方”そのものです。

終活とは、終わりの準備ではなく、「これからの安心を作る行動」。皆様が決める一つひとつの選択が、これからの人生をより穏やかで、満ち足りたものにしていくのです。

いかがだったでしょうか?

本日はおひとり様向けに今からできる相続対策について解説をしていきました。また相続というのはむしろ独身・単身のおひとり様の方が早めに準備しておくことで安心した将来を送れることをお伝えさせていただいたのですが、まずは終活・相続という言葉にとらわれずご自身の人生をどうプランニングしたいのかということをイメージするところから始めてみましょう。

そこから整理することやどう資産を使っていきたいのかが見えてくると思います。本記事を通じて皆様の人生がすこしでもプラスに働くことを願っております。

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