皆さんこんにちは。
本日は終活を進める上で絶対に知ってもらいたい「ポイントやマイルの相続や終活」について実際の体験談をもとに解説をしていきます。
「亡くなったご家族の楽天ポイントが残っているが、相続できるのだろうか」と迷う方は少なくありません。
実は楽天ポイントをはじめとする多くの共通ポイントは、規約上ご本人だけが使えるものとされており、そのまま失効してしまうケースがほとんどです。
一方で、ANA・JALのマイルのように例外的に相続が認められているものや、生前であれば家族へ送れる仕組みを用意しているサービスもあります。
この記事では、楽天ポイントを中心に、相続に関する規約上の考え方、生前にできる備え方、そして万が一使ってしまった場合の注意点までをわかりやすくご紹介します。
- ご家族が亡くなり、残っている楽天ポイントやマイルをどうすればいいか知りたい方
- ポイントやマイルを相続したいがどうすればいいかわからない
- ポイントを無駄にしないよう、元気なうちに家族へ送る・共有する方法を知っておきたい方
- 故人のポイントをうっかり使ってしまった、あるいは使ってよいか迷っている方
楽天ポイントは相続できる?規約上の原則とマイルとの違い

楽天ポイントを含む多くの共通ポイントは、実は法律上の「相続財産」とは異なる扱いを受けています。
預貯金や不動産のように名義変更や分割協議を行うものではなく、そもそも会員本人以外が使うこと自体を規約で制限しているケースがほとんどです。そのため「相続できるかどうか」という問いに対しては、まず各サービスの規約を確認することが出発点になります。一方で、航空会社のマイルのように例外的に相続が認められているものもあり、同じ「ポイント」という言葉でも扱いが大きく異なります。ここでは楽天ポイントを中心に、規約上の原則とマイルとの違いを整理していきます。
楽天ポイント規約に定められた「本人限定」の原則
楽天ポイントの利用にあたっては、会員登録時に同意する規約の中で「ポイントの利用は会員本人が行うものとし、当該会員以外の第三者が行うことはできない」という趣旨の条項が定められています。
つまり、たとえご家族であっても、本人以外がポイントを使うことは規約上想定されていないということです。この考え方は「一身専属的」と呼ばれ、預貯金のようにその人の財産として次の世代へ引き継がれるものではなく、その人自身に紐づいた権利として扱われます。
そのため、会員本人がお亡くなりになった時点で、ポイントを使う権利そのものが失われると考えるのが一般的です。
「まだ〇万ポイントも残っているのに」と感じても、規約上はそのまま消滅してしまう可能性が高いという点を、まず知っておくことが大切です。おひとり様の遺産相続、兄弟に「いらない」と言われても油断は禁物な理由でも触れているように、相続の対象になるかどうかは財産の種類によって考え方が異なるため、ポイントについても思い込みで判断せず、規約を確認する習慣を持っておくと安心につながります。
Tポイント(Vポイント)・dポイントなど他の共通ポイントも同様
「本人限定」の考え方は楽天ポイントだけのものではありません。
Tポイントから移行したVポイントについても、利用規約の中で相続ができない旨が明記されており、dポイントやPontaポイントなど、日常的によく使われる共通ポイントの多くが同様の原則を採用しています。ポイントサービスを提供する事業者にとって、ポイントはあくまで「利用者への還元・優遇」という位置づけであり、金銭のように第三者へ譲渡できる財産としては設計されていないためです。
そのため「うちは楽天だから特別」「Vポイントなら大丈夫」といった思い込みは禁物です。
普段お使いのポイントサービスがどこであっても、まずは「本人限定」が原則であるという前提を持ったうえで、個別の規約を確認する姿勢が欠かせません。特に複数のポイントサービスを併用している方ほど、確認すべき対象が多くなる点にも注意が必要です。
例外的に相続が認められるマイル(ANA・JALなど)との違い
数あるポイント・マイルサービスの中で、例外的に相続が認められているのが、ANAやJALといった航空会社のマイルです。
ANAマイレージクラブ会員規約、JALマイレージバンク一般規約のいずれにも、法定相続人であればマイルを承継できる旨が定められており、戸籍謄本など故人との関係を確認できる書類を提出することで、相続人のマイル口座へ引き継ぐことができます。ただしANAは死亡後6か月以内という期限が設けられており、JALは明確な期限を定めていないものの、早めの手続きが望ましいとされています。
このように、同じ「ポイント・マイル」というくくりで語られがちですが、楽天ポイントとマイルでは規約上の扱いがまったく異なります。
マイルの相続手続きの詳しい流れや必要書類、相続税の考え方については、別の記事で詳しくご紹介する予定ですので、ここでは「マイルは例外的に相続が認められている」という点だけ押さえておいていただければと思います。
「相続」と「家族への移行・共有」は法的に意味が異なる
ここで整理しておきたいのが、「相続」と「家族への移行・共有」は法的にまったく別の話であるという点です。
相続とは、故人が亡くなったあとに、その方の財産を法定相続人が引き継ぐ手続きを指します。一方で、楽天カードの家族カードのように、生きているうちに家族間でポイントをやり取りする仕組みは、あくまでサービス側が用意した「移行・共有」の制度であり、相続とは根本的に性質が異なります。
この違いを理解しておくと、「相続はできないけれど、生前の共有ならできる」という選択肢が見えてきます。
次の章では、実際にご本人が亡くなったあとに何が起こりうるのか、そして次の章以降で、生前のうちにできる備え方について具体的にご紹介していきます。
死後に楽天ポイントを無断で使うとどうなる?規約違反・トラブルのリスク

ご本人が亡くなったあと、「パスワードを知っているから」という理由で、ご家族が楽天ポイントをそのまま使ってしまうケースは実は少なくありません。
悪気があっての行動ではなく、多くの場合「もったいないから」「せっかく貯めたのだから」という気持ちからの行動です。しかし、規約上は本人以外の利用が認められていないため、思わぬ形でトラブルの火種になってしまうことがあります。ここでは、放置してしまうケースと、無断で利用してしまった場合に起こりうるリスクについて解説します。
家族が気づかず放置してしまうケース
ご葬儀や各種の手続きに追われる中で、楽天ポイントの存在そのものに気づかないまま時間が過ぎてしまうケースは珍しくありません。
特に楽天ポイントは、期間限定ポイントであれば付与から半年程度、通常ポイントであっても一定期間利用がないと失効する仕組みになっているため、「気づいたときにはすでに消えていた」ということも起こり得ます。親が亡くなった後、最初の3ヶ月で動くべき相続手続きとは?でご紹介しているように、死後の手続きには優先順位があり、ポイントの確認はどうしても後回しになりがちです。
だからこそ、生前のうちに「どのサービスでどれくらいポイントを貯めているか」をご家族と共有しておくことが、失効を防ぐ第一歩になります。
この点については、後の章で詳しくご紹介する「見える化」の実践方法もあわせてご参考にしてください。
実際に寄せられている相談事例
専門家のもとには、楽天ポイントをはじめとするポイント・マイレージの相続に関する相談が実際に寄せられています。
たとえば、故人の楽天会員アカウントにまとまったポイント残高があったものの、相続の対象になるのかどうか判断がつかず、手続きが進まなかったという相談や、楽天証券の口座がアカウントに紐づいていることにご家族が気づかず、相続財産全体の把握が遅れてしまったという事例が報告されています。
楽天IDには楽天市場や楽天銀行、楽天証券など複数のサービスが紐づいていることが多いため、ポイントの確認をきっかけに、思わぬ金融資産の存在に気づくケースも少なくありません。
このように、ポイント単体では小さな金額に見えても、紐づいているサービス全体を確認することで、相続手続き全体の抜け漏れを防ぐことにつながります。
相続手続きを放置するとどうなる?3か月・10か月・3年の期限と対処法もあわせてご確認いただくと、ポイント以外の手続き全体の流れが把握しやすくなります。
亡くなった人のポイントを使ってしまったら、どうなるのか
結論から言うと、故人のIDやパスワードを使ってポイントを利用すること自体は、システム上は可能でも、規約違反にあたる可能性が高い行為です。「もったいないから」という気持ちからの行動であっても、法律上のリスクが生じることを知っておく必要があります。
規約違反・不正アクセス禁止法に触れるおそれ
楽天ポイントの規約では、IDとパスワードが一致すれば「会員本人による利用」とみなす仕組みになっています。そのため、家族がパスワードを知っていれば、システム上はポイントを使うこと自体は可能です。しかし、これはあくまで「本人になりすました利用」であり、規約違反にあたる可能性があります。
悪意がなくても、本人の許可なくIDやパスワードを入力して利用した場合には、不正アクセス禁止法に抵触するおそれがあるとされており、法律上は3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になり得るとされています。
「たかがポイントだから」と軽く考えてしまいがちですが、法律上はこうしたリスクが存在することを知っておくと、いざというときに慎重な判断ができます。特にご家族が複数いる場合には、誰か一人の判断で使ってしまう前に、他のご家族にも一声かけておくことが望ましいといえます。
相続人同士のトラブル(使い込み)に発展するリスク
本人以外による無断利用は、規約違反だけでなく、相続人同士のトラブルに発展する可能性もあります。たとえば、同居していたご家族が生前から本人のポイントを使っていた場合、他の相続人から見ると「使い込みではないか」と受け取られてしまうことがあります。
ポイントの金額自体は数千円〜数万円程度であっても、「お金の話」になった途端に、それまで良好だったご家族の関係に意見の違いが生じる可能性があるという点は、見過ごせないポイントです。
こうした行き違いを避けるためには、誰がどのポイントをいつ、何のために使ったのかを記録に残しておくことが有効です。特に将来的に相続財産の分割協議を控えている場合には、ポイントのような小さな金額であっても、透明性を保っておくことがご家族全体の安心につながります。
ポイントを家族と共有・移行するには、生前に何をしておけばいいのか

結論から言うと、多くのポイントサービスには、家族へポイントを送る・移行する機能が用意されています。これは法律上の「相続」とは異なる仕組みですが、残っているポイントを無駄にしないための、もう一つの活用手段として知っておく価値があります。
貯まっているポイント数や、ご家族との関係性によって、使うべきかどうかの温度感は変わってくると思いますので、ご自身の状況に合わせて検討してみてください。ここまで見てきたように、楽天ポイントは亡くなったあとに相続することはできません。
だからこそ大切になるのが、ご本人が元気なうちにできる備えです。
楽天カードには「家族カード」というしくみがあり、これを活用することで、ポイントをご家族の口座にまとめておくことができます。相続ではなく生前の「移行・共有」という形であれば、規約の範囲内で実現できる備え方があるのです。ここでは具体的な方法と、早めに設定しておきたい理由についてご紹介します。
dポイントは「dポイントを送る」機能で家族・知人にも送れる
以前dポイントには「ポイント共有グループ」という家族間の自動共有機能がありましたが、これは2025年9月30日をもって提供を終了しています。
現在は「dポイントを送る」という機能が、この役割を引き継いでいます(2026年9月時点で提供中)。
この機能の特徴は、楽天ポイントやVポイントと違い、送る相手が家族に限定されていない点です。dポイントクラブ会員であれば、友人・知人であっても送ることができます。
1ポイント単位で送付でき、あらかじめ設定しておけば毎月自動で送ることも可能です。ただし、1か月に送れるポイント数は3万ポイントまで(都度・自動の合計)という上限があり、送付には本人確認が必要です。
また、一度送ったポイントは取り消しができないため、送り先を間違えないよう、事前に相手の表示名を設定してもらってから送るとより安全です。
まとまったポイントが残っている場合、失効させてしまう前に、この機能を使って家族や信頼できる相手に活用してもらうという選択肢があることを知っておくと安心です。
Vポイントは「家族ポイント」機能で二親等以内の家族に送れる
三井住友カードが提供するVポイントにも、家族へポイントを送る仕組みがあります。「家族ポイント」という機能で、対象カードを保有し、二親等以内の家族として登録した相手であれば、Vpassアプリなどからリアルタイムかつ手数料無料でポイントを送ることができます(2026年9月時点で提供中)。
対象となる家族の範囲は、配偶者・親・子・祖父母・兄弟姉妹とその配偶者など、二親等以内に限られており、友人や知人には送れません。
この点はdポイントとは対照的です。最大9人(本人と合わせて10人)まで家族として登録でき、登録した家族間での利用状況に応じてポイント還元率が上がる特典もあわせて用意されています。
こうした機能はプラットフォーム側が用意している公式な活用手段のひとつなので、貯まっているポイント数や家族関係に応じて、上手に使ってみるとよいと思います。
楽天カードの家族カードでポイントを合算する
楽天カードには、本会員のカードに加えて、生計をともにするご家族が使える「家族カード」を追加できるしくみがあります。
家族カードを利用して貯まったポイントは、家族カード会員個人のものにはならず、自動的に本会員の楽天ポイント口座へまとめて進呈される仕組みになっています。つまり、ご本人が本会員としてカードを持ち、配偶者やお子さまを家族カード会員として登録しておけば、家族全員の利用分がひとつの口座に集約される形になります。
これは相続ではなく、生きているうちの日常的な利用の中で自然にポイントがまとまっていく仕組みのため、規約違反にあたる心配もありません。
「将来、家族に迷惑をかけたくない」という思いがある方にとっては、比較的取り入れやすい備え方のひとつといえます。
楽天e-NAVIでのポイント移行手続き
すでに個別にポイントを貯めている場合には、「家族でポイントおまとめサービス」を使う方法もあります。
これは楽天カードの会員専用サイト「楽天e-NAVI」から申請できるサービスで、本会員と家族会員の間、または同じ本会員のもとにある家族会員同士の間でポイントを移行することができます。移行できるポイントは50ポイント以上、1ポイント単位からで、1か月あたりの上限は1万ポイントと定められています。申請から実際にポイントが反映されるまでは、3日以内が目安とされています。
なお、キャンペーンで獲得した期間限定ポイントや、提携先のポイントから交換したポイントなどは、この移行サービスの対象外となる点には注意が必要です。
すべてのポイントをまとめられるわけではないため、事前にどの種類のポイントが対象になるのか、楽天カードの会員サイトで確認しておくと安心です。
dポイントのファミリー共有サービス終了と現状
「家族でポイントを共有する」という発想自体は、他社のサービスにも以前から存在していました。
たとえばNTTドコモのdポイントには、家族などのグループでポイントを共有できる「ポイント共有グループ」というサービスがありましたが、2025年9月30日をもって提供が終了しています。終了にあたっては、グループ内のポイントが一度だけ代表会員に集約され、それ以降は会員一人ひとりに個別にポイントが進呈される仕組みへと変わりました。
このように、家族でポイントを共有できるサービスは、事業者側の都合によって仕様が変わったり終了したりすることがあります。
「以前は共有できていたはず」という思い込みのまま放置せず、お使いのサービスで現在どのような共有・移行の仕組みが用意されているか、定期的に確認しておくことをおすすめします。
元気なうちに設定しておくべき理由
家族カードやポイント移行サービスの多くは、ご本人が元気で、ご自身の意思でログインや申請操作ができるうちにしか設定できません。
認知機能に不安が出てきてからでは、パスワードの管理や新しい手続きそのものが難しくなってしまうこともあります。判断能力が低下したあとの財産管理については、任意後見制度のような備えも選択肢のひとつです。相続で困らないために。親が認知症になる前にすべき任意後見の備えもあわせてご覧いただくと、ポイントに限らない財産全体の備え方をイメージしやすくなります。
「まだ早い」と感じるうちに手続きを済ませておくことが、結果的にご家族の負担を減らすことにつながります。
特にポイントのような日常的なサービスほど、後回しにされやすいからこそ、意識的に早めの行動を心がけておくと安心です。
ここまでご紹介した送付・移行の機能は、「相続」そのものではありませんが、ポイントという性質上、こうした仕組みをうまく使うことで、余らせてしまうよりもずっと有効に活用できます。相続とは別の選択肢として、状況に応じて取り入れてみてください。
主要ポイント・マイルサービスの相続対応まとめ
結論から言うと、共通ポイントの多くは相続の対象外である一方、航空マイルは例外的に相続が認められています。この違いを理解しておくことで、どのサービスから優先して対策すべきかが見えてきます。
共通ポイント系は原則として相続できない
楽天ポイント・Vポイント・dポイント・Pontaポイントといった共通ポイントは、いずれも規約上、会員本人のみが利用できるものとされており、相続の対象にはなりません。契約者が亡くなると、手続きをしなくても自然に失効してしまうのが基本的な扱いです。
唯一の例外はPayPayで、「PayPayポイント」(キャンペーン等で付与される特典分)は他と同様に相続できませんが、現金をチャージした「PayPayマネー」は金銭的な価値を持つ残高として扱われ、相続財産の対象になります。同じPayPayでも、ポイントと残高で扱いが分かれるという点は、見落とされやすいので注意が必要です。
航空マイルは例外的に相続が認められている
ANA・JALの航空マイルは、共通ポイントとは異なり、法定相続人であれば相続の手続きが可能です。ただし、手続きには申請と一定の書類提出が必要で、放っておけば自動的に相続人の口座に移されるわけではありません。
特にANAマイレージクラブは、死亡後6か月以内という申請期限が設けられている点に注意が必要です。JALマイレージバンクには明確な期限の定めはありませんが、時間が経つほど手続きに必要な情報の確認が難しくなることもあるため、できるだけ早めに申請することをおすすめします。以下の表に、各サービスの相続可否・生前の送付機能・条件をまとめました。
| サービス | 相続の可否 | 生前の送付・移行機能 | 対象 | 上限・条件 |
|---|---|---|---|---|
| 楽天ポイント | 不可 | あり(家族でポイントおまとめサービス) | 楽天カードの家族カード会員間のみ | 月10,000ポイントまで、申請から3日以内に反映 |
| Vポイント(旧Tポイント統合後) | 不可 | あり(家族ポイント機能) | 二親等以内の家族のみ | リアルタイム・手数料無料 |
| dポイント | 不可(dポイントクラブ規約第14条) | あり(dポイントを送る) | dポイントクラブ会員なら誰でも(家族限定なし) | 月30,000ポイントまで、本人確認必須、取消不可 |
| Pontaポイント | 不可(Ponta会員規約第12条) | 公式に明記なし | – | – |
| PayPayポイント(特典分) | 不可 | 公式に明記なし | – | – |
| PayPayマネー(チャージ残高) | 可能(PayPay残高利用規約第5条) | あり(個人間送金機能) | PayPayユーザー間 | 要アプリ内確認 |
| ANAマイル | 可能(要申請) | 該当なし(相続申請のみ) | 法定相続人 | 死亡後6か月以内 |
| JALマイル | 可能(要申請) | 該当なし(相続申請のみ) | 法定相続人 | 明確な期限なし(早めが望ましい) |
表の「生前の送付・移行機能」は、あくまで相続とは別の、プラットフォーム側が用意している活用手段です。相続できないという原則を踏まえたうえで、状況に応じて活用を検討してみてください。マイルの相続手続きの詳しい流れや必要書類については、別記事で詳しくご紹介する予定です。
楽天カードの解約手続きも必要ですか
結論から言うと、ポイントの扱いとは別に、楽天カード自体の解約手続きも必要です。カードとポイントは別の契約として扱われるため、どちらか一方だけを済ませても手続きは完了しません。
楽天カードの解約は楽天カードデスクへ連絡する
楽天カードの契約者が亡くなった場合の解約は、楽天カード発行元のカスタマーサービスに連絡することで手続きが進みます。連絡の際には、契約者の氏名・カード番号(分かる範囲で可)・死亡の事実を伝え、必要書類について案内を受けます。一般的には、死亡診断書の写しや、申請者が相続人であることを示す戸籍謄本などの提出が求められます。
カードの解約手続き自体は、多くの相続手続きの中でも比較的シンプルな部類に入りますが、楽天カードには楽天銀行や楽天証券など複数のサービスが紐づいていることが多いため、カードの解約だけで手続きが終わったと考えず、関連サービス全体の確認もあわせて行うことをおすすめします。
相続できない楽天ポイントを無駄にしないためには、どう使えばいいのか

結論から言うと、もっとも確実な対策は、生きているうちに日常の中で計画的に使い切ることです。無理に貯め込まず、以下のような方法で消費していくことをおすすめします。
相続できないという原則を踏まえると、もっとも確実な対策は「生きているうちに使い切る」ことです。
楽天ポイントは1ポイント1円相当として、日常のさまざまな場面で活用できる柔軟さが特徴です。
無理に貯め込むのではなく、日々の生活の中で計画的に使っていくことが、結果的にポイントを無駄にしない一番の方法になります。ここでは、代表的な活用方法をいくつかご紹介します。
楽天市場・楽天ペイでの日常利用
もっとも手軽な方法は、楽天市場でのお買い物や、楽天ペイでの日常的な支払いにそのまま充てることです。
楽天ペイは、スマートフォン一つでコンビニやスーパー、飲食店など幅広い加盟店で利用できるため、貯まったポイントを現金と同じ感覚で消費しやすいのが特徴です。楽天市場でも、日用品や食品などの購入時にポイントを充当できるため、特別な手続きをすることなく、普段の生活の延長線上で使い切ることができます。
「大きな買い物のために貯めておこう」と考えるよりも、日々の少額の支払いにこまめに充てていくほうが、失効のリスクを減らせます。
特に期間限定ポイントは有効期限が短く設定されていることが多いため、通常ポイントと分けて優先的に消費する意識を持っておくとよいでしょう。
ギフトカード・電子マネーへの交換
楽天市場や楽天ペイをあまり利用しない方であっても、ポイントをそのまま失効させてしまうのはもったいないものです。
そうした場合には、他社のギフトカードや電子マネーへの交換という選択肢があります。楽天ポイントは、さまざまな提携先のポイントやギフト券に交換できる仕組みが用意されているため、ご自身の生活スタイルに合わせて、より使いやすい形に変えておくことも一つの方法です。
ただし、交換先によっては手数料がかかったり、交換レートが1ポイント1円ではない場合もあるため、事前に交換条件を確認しておくことをおすすめします。
特にまとまったポイントを交換する際には、レートや有効期限を比較したうえで、もっとも無駄の少ない方法を選ぶとよいでしょう。
楽天ポイント投資での活用
まとまったポイントがある場合には、楽天証券のポイント投資サービスを使って、投資信託などの購入に充てるという方法もあります。
現金を使わずにポイントだけで投資を始められるため、「投資は少し不安」という方でも、比較的取り入れやすい選択肢です。もちろん投資である以上、値動きによって増減する可能性がある点には注意が必要ですが、使い道に悩んでいるポイントの活用先として検討する価値はあります。
「将来のために取っておきたいけれど、相続はできない」というジレンマを感じている方にとっては、ポイントを資産形成の一部に組み込むという発想の転換も、一つの解決策になり得ます。
ご自身の資産状況やリスクへの考え方に合わせて、無理のない範囲で検討してみてください。
デジタル終活として”見える化”しておく実践方法

楽天ポイントに限らず、デジタル資産全般に共通する課題は「どこに何があるか、本人にしか分からない」という点です。
ご家族がいくら探しても、存在自体を知らなければ気づくことができません。だからこそ、終活の一環として、ご自身が利用しているポイントサービスや会員情報を「見える化」しておくことが、失効を防ぎ、ご家族の負担を減らす何よりの備えになります。ここでは、具体的な見える化の方法をいくつかご紹介します。
一覧表(サービス名・ID・残高・期限)を作る
もっとも基本的な方法は、利用しているポイントサービスを一覧表にまとめておくことです。
サービス名、会員ID、おおよその残高、有効期限の目安といった項目を、エクセルやノートなどにシンプルに書き出しておくだけでも、いざというときにご家族が確認しやすくなります。パスワードそのものを紙に書き残すことに抵抗がある場合は、「パスワードはどこに保管してあるか」だけを記しておく方法でも構いません。
完璧なリストを一度に作ろうとすると負担が大きくなってしまうため、まずは主要な数サービスから書き出してみることをおすすめします。
年に一度、見直しのタイミングを決めておくと、無理なく更新を続けやすくなります。
家計簿アプリでの自動連携管理
手作業での一覧表作成が負担に感じる方には、家計簿アプリを活用する方法もあります。
近年の家計簿アプリの中には、クレジットカードやポイントサービスと連携して、残高や利用履歴を自動で一覧表示してくれるものがあります。こうしたアプリを使えば、日々の家計管理をしながら、自然とポイントの状況も把握できるようになります。
ただし、アプリが管理する情報はご本人しかログインできない状態になっていることが多いため、アプリを使っているという事実自体をご家族と共有しておくことも忘れないようにしましょう。
「どのアプリで管理しているか」が分かるだけでも、いざというときの手がかりになります。
スマホのフォルダ分けで管理を簡単にする
ポイントサービスの多くはスマートフォンアプリで管理する形式になっているため、スマホ自体の整理も見える化の一環といえます。
「ポイント・マイレージ」といったフォルダを作り、楽天ポイントクラブやdポイントクラブ、各種マイレージアプリなどをまとめておくだけでも、ご家族が確認する際の負担が大きく減ります。日頃からアイコンが整理されていれば、緊急時にも迷わず必要な情報にたどり着きやすくなります。
あわせて、スマホ自体のロック解除方法や、緊急連絡先となるご家族の情報をどこかにメモしておくと、より実用的な備えになります。
デジタル機器の中身は、ご本人が思っている以上にご家族にとって「見えないブラックボックス」になりがちだという点を意識しておくとよいでしょう。
エンディングノートへの記載方法
見える化した情報の最終的な受け皿として活用したいのが、エンディングノートです。
「どこのポイントを貯めているか」「IDやパスワードの保管場所」といった情報を、エンディングノートの中に専用の欄を設けて記録しておくと、ご家族が迷わず確認できるようになります。エンディングノートは法的な効力を持つ書類ではありませんが、ご本人の思いや情報を整理して伝えるという意味で、大きな役割を果たします。
相続全体の備えとあわせて記載しておくと、より実用的な一冊になります。
遺言書がない場合のゼロからの進め方もあわせてご確認いただくと、ポイントの備えにとどまらない、相続全体の準備の進め方が見えてきます。
よくある質問
楽天ポイントは家族が代わりに使ってもいいですか。
規約上は本人限定のため、無断で使用すると規約違反や不正アクセス禁止法に抵触するおそれがあります。使う前に他の相続人にも相談することをおすすめします。
マイルはポイントと同じように相続できませんか。
ANA・JALのマイルは例外的に、法定相続人であれば相続手続きが可能です。ANAは死亡後6か月以内の申請が必要です。
dポイントを家族以外の友人に送ることはできますか。
できます。dポイントクラブ会員であれば、家族に限らず友人・知人にも送ることができます。
ポイントが少額の場合でも見える化は必要ですか。
金額の大小にかかわらず、家族が存在に気づけないと失効してしまいます。一覧表への記載をおすすめします。
楽天カードの解約だけすればポイントの問題も解決しますか。
解決しません。カードの解約とポイントの扱いは別の手続きです。両方を確認する必要があります。
まとめ
楽天ポイントは、規約上「会員本人だけが利用できる」ものとされており、多くの場合、相続の対象にはなりません。
Tポイント(Vポイント)やdポイントといった他の共通ポイントも同様の考え方が原則となっている一方で、ANAやJALのマイルのように、法定相続人であれば例外的に相続できるサービスもあります。この違いを知っておくだけでも、いざというときの心構えが変わってきます。
大切なのは、「相続できないなら仕方ない」と諦めるのではなく、ご本人が元気なうちにできる備えを進めておくことです。
楽天カードの家族カードやポイント移行サービスを活用してご家族と共有したり、日々の生活の中でこまめに使い切ったりすることで、大切なポイントを無駄にせずに済みます。あわせて、一覧表やエンディングノートを使った「見える化」を進めておくことで、ご家族の負担を大きく減らすことができます。
よりねこでは、おひとり様の終活に関するご相談を承っております。
ポイントの備えだけでなく、相続や財産整理全般について不安を感じている方は、お気軽にお問い合わせください。

